FRPの耐熱性と温度について解説

UnsplashQuino Alが撮影した写真

はじめに

FRPとは様々な業界で利用されている素材です。FRPのうちの一つであるCFRPに焦点を当て、耐熱性と温度について解説していきます。CFRPは非常に高い強度を持ち、軽量でありながら、その特性から高温でも優れた耐久性を示します。CFRPは200℃程度での使用が一般的です。詳しくは以下をご覧ください。

FRPの耐熱性について

FRPとは、繊維強化プラスチックのことであり、その材料の一つである炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は、高い強度や軽さから、幅広い分野で使用されています。

その耐熱性についてですが、耐熱性とは、物質が高温に曝された際に機能を保持するために必要な性質です。

温度帯別の耐熱性

FRPの耐熱性において、温度帯別に耐熱性が異なります。一般的に、低温域でのインパクト強度は高くなりますが、その後の温度上昇によりインパクト強度が低下するという傾向があります。 -低温域(-35℃以下)では、強度や靱性が向上する。 -高温域(50℃以上)では、強度や靭性が低下する。 -超高温域(200℃以上)では、FRP自体が変形する為、安全設計には留意が必要である。

素材選定のポイント

FRPの素材選定においては、使用環境や製造方法によって、使い分ける必要があります。

使用環境による素材の違い:使用環境によって、基材や樹脂、繊維の種類によって違います。使用目的が軽量化である場合には、炭素繊維が適しているでしょう。

製造方法による素材の違い:製造方法により、繊維の配向性や密度が異なるため、特定の用途に合わせて、製造方法の異なるFRPを使い分ける必要があります。

FRPの温度への影響

FRPの温度による影響として、熱膨張や化学反応、結晶化等があります。また、大きな温度変化があった場合には、急激な塑性変形やクラックが起きる場合もあります。そのため、製造時には温度管理が非常に重要です。

実例に学ぶ

自動車産業においては、車体の軽量化のためにFRPが使われています。航空機産業においては、高強度・低重量化のための構造部品に、また、最近では試験的に外板材料としても使用されています。建築工事においては、防火壁材料や固定板、サッシ枠などの用途に使用されています。

まとめ

以上、FRPの耐熱性についてご説明いたしました。素材選定や製造においては、使用環境や用途に応じた判断が求められます。正しく取り扱い、適切な素材選定を行うことで、FRPの優れた性質を活かし、よりよい製品・建造物を生み出していきましょう。

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